舞台メイクでは役柄=なりたい印象によってチークの色を変えるんです。普段のメイクでも、チークの色を変えると「自分がなりたい印象」に近づけますよ!
今回は舞台メイクでのチークの色選びを普段メイクに活かす方法をお伝えします。
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どんな役になりたい?
普段のメイクで「どんな印象になりたいか」を考えることは、舞台の上で「どんな役を演じるのか」を考えるのに似ています。
お姫様になりたいのか、ちょっと子供っぽくなりたいのか、男役みたいにかっこよくなりたいのか……なりたい印象になるために、色の助けを借りましょう。
<可愛い→ピンク系>
キュートな印象になりたいなら、定番のピンクがおすすめ。血色感と好印象をプラスしてくれる万能カラーです。また、同じピンクでもローズピンク系だと上品でキレイめな、ちょっと大人っぽい印象になります。
ちなみに演劇の世界では、伝統的な演目でお姫様など身分の高い女性を演じるときには青みのピンクを使うことが多いです。なぜなら、肌の白さや透明感を強調してくれる色だから。
「労働していない高貴な身分=室内にいる=太陽にあたっていない」という、役柄の生活状況をメイクで表現しているんです。
<ヘルシー、カジュアル→オレンジ系>
健康的な印象のオレンジ色は、カジュアルな服装に似合います。
演劇の伝統的な演目では、労働者階級の役にオレンジ色を使うことが多いです。なぜなら……そう、青みピンクのときとは反対で「労働している=外にいる=太陽にあたっている」から。
もちろん現代にこの感覚はナンセンスですが、太陽にあたっているような元気で健康的なイメージをつくりたいときはオレンジのチークを使うと可愛いですよ!
<シック、クール→ベージュ系>
さりげなく陰影をつけられるベージュは、チークが苦手な方にもおすすめ。
肌なじみがよく顔が引き締まった印象になるので、演劇では男役やクールな役のときによく使っています。
チークで印象が変わる
なんとなく塗ってしまいがちなチークですが、実はベースメイクの次に広い面積を占めるので、意外とお顔全体の印象に影響するメイクなんです。
色の力を借りれば、「なりたい印象」に近づけるはず。次にチークを買うときは、ぜひ色を意識して選んでみてください!
執筆・撮影:五條なつき
(c)Rrose Sélavy