舞台メイクに欠かせないアイテムといえば、舞台用のファンデーション「ドーラン」。でも、実際のところは
「普通のリキッドファンデーションと何が違うのかわからない」
「いつものファンデで舞台に立っちゃダメなの?」
なんて思っていらっしゃる役者初心者さんも多いのではないでしょうか。
そこで今日は、舞台女優の私が「ドーラン」について解説します。リキッドファンデーションとの違いもご紹介していきますよ〜!
舞台専用ファンデ
「ドーラン」はカバー力・付着力の高いクリーム状の油性ファンデーション。代表的な舞台メイク用のコスメです。
使用感たっぷりのもので申し訳ないのですが……こちらは私が愛用している、三善(みつよし)の「グリースペイント<21P>」。(余談ですが、韓国アイドルの間ではコンシーラーとして人気のカラーなんだそうです。)
ストックで新品も持っているのですが、なぜわざわざ使用中のものを撮影したかというと、テクスチャを見て頂きたかったからなんです!
いつもスパチュラですくって使っているのですが、そのときについた凸凹は時間がたってもしっかり残っています。そのぐらい固めの質感なんです。
テクスチャの違い
一般的なリキッドファンデーションと比べると、その質感の違いがよくわかります。
指でスーッとのばしていくと、やわらかいリキッドファンデーションはのびがいいのですが、固めのドーランはあまりのびません。
ドーランは固めのクリーム状なので気になる毛穴やシミ・ニキビなどをしっかりカバーしてくれます。また、お肌への密着度も高いので、舞台上で動き回って汗をかいても崩れにくいんですよね。
カラーの違い
また、リキッドファンデーションとの違いは「色」にもあるんです。
リキッドファンデーションは日常の光=自然光に映えるお肌にするために、いわゆるオークル系の色味がカラバリの中心。
一方のドーランは、舞台上での照明=人工の光に映えるお肌にするために、ピンクがかった色味に調整されていることが多いです。(人工の光には、ピンクがかった肌色の方がキレイに見えます!)
<21P>はとくにピンクが強めの色味なので、違いが分かりやすいですね。
また、演劇の世界ではあらゆる人種、ときには人間以外を演じたり、和物やピエロの役なら白塗りをしたり……と、とにかくいろいろな肌の色になる必要があるので、ドーランはとにかくカラーバリエーションが豊富なのも特徴。
例えば、三善の「グリースペイント」は31色(2023年2月現在)もカラバリが揃っています!
舞台にはドーランがオススメ
このように「ドーラン」は、
・動き回って汗をかいても崩れにくい
・人工の光があたったときにお肌をキレイに見せる
・あらゆる肌色が揃っている
と、やはり舞台に特化したファンデーションなんですね。
崩れ方・見え方・肌の表現が日常用のファンデーションとは全く違うので、舞台に立つときはぜひ舞台用のドーランを使ってみてください。
ドーランの上からパウダーやフェースケーキを上から重ねると、さらに汗に強く舞台映えする肌を作ることができますよ!
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