「舞台メイクのとき、どんなコスメを使えばいいですか?」というのは、よくいただく質問のひとつです。
1番のオススメは、やっぱり舞台専用のコスメを使うこと。三善やチャコットは有名ですよね。舞台上での状態を知り尽くしたブランドさんのコスメは汗や水に強く、発色もいいので信頼して使うことができます。
ただ、もし舞台用ではない普通のコスメを使うとしたら……私は、とにかくマットな質感のものを選ぶのがポイントだと思っています。
なぜマットなの?
舞台用のコスメは、マットな質感のものが多いです。
それはなぜかというと、キラリと光る質感のコスメがお肌にのっていると汗やテカリに見えやすいから。
日常生活の光の中ではキラキラ光って可愛く見えるコスメも、照明が強く、汗をかきやすい舞台という特殊な状況の中だと見え方が違ってきます。
しかも舞台では役者とお客さまの間に距離もあるので、繊細なラメの質感は客席からは見えないことがほとんど。
なので、光の影響を受けにくいマットな質感のコスメが断然オススメなんです。
トレンドのツヤ肌にも注意
あとは、最近トレンドの「ツヤ肌メイク」も舞台の上だと危険だと個人的には思っています。(日常では健康的で可愛いんですけどね……)
こちらも舞台上の強い光の中だとツヤがテカリに見えやすいからというのが理由のひとつ。
ハイライトもキラキラしたタイプだとテカリに見えてしまうことがあるので、マットな白いパウダーを使うことがほとんどです。
そしてもうひとつの理由は、すごく汗をかくのでメイク崩れしやすいからです。
汗でのメイク崩れを防ぐためには、クリーム状・リキッド状のファンデの上からパウダーでしっかりカバーしてあげるといいと言われています。
ベースメイクの仕上げにパウダーをしっかりのせると、必然的にサラサラとしたマットな質感に仕上がるんですよね。
ラメやツヤは…
というわけで、舞台のときはラメ・ツヤ質感のコスメは使わないことが多いです。(可愛いので、ついつい使いたくなっちゃうんですけど……プライベートで楽しむことにしています!)
ただし、役柄によって「ギラギラメイクにしたい!」とか「ちょっとだけキラリとさせたい」なんてときは、客席からの見え方や共演者とのバランスを考えてあえて使ってみてもいいと思います。(もちろん最終的には演出家に確認したり、作品の内容によって判断してくださいね!)
特に舞台のメイクでは、普段とは違う見え方になることも。客観的な視点でチェックすることが大切なので、慣れないうちは本番前にメイクの練習をしておくのもオススメですよ!
執筆・撮影:五條なつき
(c)Rrose Sélavy