TR-808・・・2019年に未来技術遺産に登録され、いつの間にか国立博物館に展示されるまでになってしまった。
字の如く、今や、ちょっとした”遺産”である。
家宝といった家宝の無い我が家にとって、もはや、TR-808は”我が家の家宝”と言っても差し支えのない逸品。
確か・・・このTR-808、TR-909を購入したのと丁度同じ頃、同じく新小岩の店で15万円ちょっとぐらいで購入した筈・・・購入金額の話などすると、”家宝”が一気に安っぽくなるが(笑)
オリジナルの箱と、本体に被さっている機能が書き込まれた透明のシートも付属していた。
シリアル番号から推測するに初期ロット、もしくはそれに近い順番で作られたものでは無いだろうか。
松武秀樹氏によれば「初期型は音が太い」そうで、確かに他のTR-808に比べて音が太い様に思われる。
これは当時でも既に相当高額で、25〜30万円ぐらいで取引されることも珍しくなかった。そんな時に15万円程度で買えたのだから本当にラッキー。
MIDIなしなので、如何にmacに同期させるのかが問題だったのだが、TR-707を間に噛ませると同期出来るという情報を得たので、早速、当時3万円程度で購入できたTR-707を購入。しかし何故だか同期できず。で、kentonのpro-4を購入。今でもこれで同期している。
実は仕事で使ったことは一度も無い。
TR-808の音は度々使っているのだが、E-muのE4なんかの808サンプルで代用したりなんかして・・・実機よりもこちらの方が早いんだよねえ。
本物持っているのに、敢えて偽物を使うという(笑)奇妙な贅沢。仕事だと、どうしても”音”よりも”便利さ”が優先されてしまいがちだったりして・・・
最近、ProToolsを試験運転する際、試しに実機を録音してみたのだが、これがなかなかいい感じだったので、これからは積極的に実機を使っていきたいと思っております、ハイ。どうぞお楽しみに。
そういえば、TR-808が最初に使われたのは1980年12月、ymoの第2回ワールドツアーのラスト、武道館公演らしいのだが、実はこの武道館公演、私がまだ小学生だった頃の話だが、母に連れて行ってもらい実際に会場で観てるんだよなあ。覚えてますよ、その時の「千のナイフ」。
TR-808・・・おもちゃの様なチャカポコした音なんだけど、どういう訳だか説得力あるんだよなあ。 ホント、良い音!
執筆・撮影:関口純
(c)Rrose Sélavy