ええ、昨日、”文化村サロン”の記念すべき第1回目の生配信が行われました。
オリエンテーション的な内容だったので、今後、途中から参加される方のためにもちょっと振り返ってみたいと思います。
<初めに自己紹介>
ちょっと深掘りした自己紹介では、私の生い立ちと並行する形で”音楽”や”演劇”との出会いや、如何にそれらと関わってきたのか?について語らせて頂きました。これは、自身が有する技術、いわば守備範囲をお伝えしようと意図されたものであります。
<”文化村サロン”のネーミングについて>
”文化村”は、私が生まれ育った新宿区落合の古い呼び名で、今からちょうど100年前の1922年に箱根土地(後の国土計画)により分譲されました。この地には多くの学者、芸術家らが暮らし、住民専用のテニスコートや”倶楽部”と呼ばれた集会所があり、当時の新聞広告で「日本のビバリーヒルズ」と謳われるほどのハイカラな街並みだったといいます。
そこでは住民たちに向けた多くの文化的行事が催され、集会所ではチェロのコンサートや映画の上映会などが行われました。また、子供たちにはスポーツやコーラス、演劇などに自ら触れる機会が与えられました。この少年・少女たちの多くは既に他界されておりますが、その晩年においてもコーラス、楽器演奏、絵画、茶室など、その少年時代に嗜んだ”文化的教養の種”を、ご自身のライフスタイルの中で”生きがい”として見事に花咲かせておられることを知り、「創造に定年はないのだな」と改めて感心した覚えがあります。
そうした”文化的教養の種”を撒きたいという思いから、”文化村サロン”というネーミングが生まれました。
<おすすめ漫画紹介>
※不定期コーナーとなります。
矢部太郎『大家さんと僕』
大家さんのキャラクターに”文化村”を見る。私が幼かった頃の文化村の”おばさん、お婆さん”はこんな感じ(雰囲気)だったと記憶しています。実際、『大家さんと僕』の舞台は文化村の目と鼻の先、歩いて数分の距離にある上落合です。
<伝えることのできる”技術”&他人が手を出すことの出来ない”表現の本質”について>
技術は伝える(教える)ことが出来ます。ですが、その技術で表現される肝心の”中身”は、他人が手出しできない領域となります。
例えば、ピアノの弾き方や音符の書き方、台詞の覚え方や、イントネーションの直し方は教えられます。ですが、その人がそれをする意味、”〇〇さんらしさ”といったようなものは、その人が自らの人生で培って来たものであり、そうしたものが反映される領域です。
当たり前の話ですが、ピカソとゴッホが表現する世界は異なります。ですが、それこそ彼らの存在意義となります。もちろん、技術あっての作品ではありますので、いくら感性が優れていても、絵の下手なピカソやピアノの弾けないショパンは有り得ません。
すなわち、”文化村サロン”は、この”他人が手出し出来ない領域”の、いわば”栄養”としての文化的教養に触れる場といった位置付けとなります。
そして、そうした栄養を得て育った感性を表現するための”技術を学ぶ場”として、オンラインでの個人レッスン&コンサルティング(個人相談)が用意されております。
これが ”文化村サロン” と ”オンラインの個人レッスン&コンサルティング” の住み分けとなります。
<オーディション説法>
※レギュラーコーナー
ジョニー・デップ男の回。とあるオーディションで出会った”ジョニー・デップ崇拝男子”の失敗と、そこから私たちが学ぶものとは?
オーディションにおけるファッションについての考察&好き嫌いとは別次元の”イメージ戦略”について。
<譜面が読めると良い理由について>
・ミュージカル・オーディション合否の鍵はフレーズにあり?!
ミュージカルオーディションでの実際のお話。 歌の下手な彼女が受かった、その指導方法とは?
・もしも、字が読めない人物が受験しようとするならば? 譜面が読めることの利点について。
例え話ですが・・・字が読めない人が何らかの試験を受けようとするならばどうするか? 字の読める誰かにテキストを覚えて丸暗記する以外に道はないでしょう。その困難さは想像に難くありません。でしょ?
実際、譜面が読めない人がミュージカル等のオーディションを受ける場合、”譜面の読める誰か”を知り合いの中から探して、ピアノ等で音を取ってもらい、それをイメージで漠然と覚えてオーディションに臨むことになります。実際、こうした人を何人も見てきました。
もちろん、天才ならそれで構わないのかもしれません。例えば、美空ひばりさんは譜面は読めなかったと聞きますが、バックバンドのどのパートが間違えたのかまで指摘できる耳を持っていたといいます。
そうした天才は別として、大抵の人は、”譜面に書かれた音”と”覚えたつもりでいる音”が違っていたりするものなのです。複雑な曲になればなるほどその違いは大きくなります。
実際、ミュージカルファンの中には、何度も聴いている作品の楽曲全てを1作品丸々、初めから終わりまでソラで歌えると豪語される方がいらっしゃいますが、実際のところ、譜面上の音が”正解”だとするならば、かなり”間違って”覚えておられるケースを度々お見かけします。
まあ、そんなものなのです。
ファンが好きな歌を好きなように歌う分には何も問題ありませんが、オーディションで課題曲を歌うとなれば話は別です。”素人”と見られるのがオチです。当然、”素人”はステージ上で歌うことはありません。悪しからず。
まあ、ざっとこんな内容のお話をさせて頂きました。例え話を変更したり、若干加筆しておりますが(笑)
ほら、”話し言葉”と”書き言葉”は違うので。
次回は木曜日となります。
質問・ご要望等あれば、何なりと・・・受け付けてま~す!
執筆・撮影:関口純
(c)Rrose Sélavy