[食]日々のご褒美 お家酒場化計画 お酒・アルコール 連載

「茉莉花(まつりか)」のジャスミン茶割り 〜酒呑みと3時のおやつ〜【おうち酒場化(酒バカ)計画#11】

さてさて、気付けば夏、今年の東京は暑い。とにかく暑い。外はまだ7月だというのにすでに40度近くあり、道を歩けばアスファルトという名のフライパンでジリジリ焼かれる卵の気持ち。なになに?「不要な外出は控えて下さい」とな。どうやら災害級の暑さだそうな。まあ、パリ五輪2024も始まったことですし、ここは一つ、冷房を効かした部屋の中で競技種目に合わせて酒を愉しみたいなと。

オリンピック×酒を愉しむ

競技種目に合わせるといっても、正直、なんの根拠もない私個人のイメージ、ないしは気分。ところで、私は決して「スポーツ全般が好き!」というタイプではない。むしろ、真逆なタイプ。少なくともスポーツ経験は小学生時の野球で終わっている。その後は「突き指してしまうとピアノに影響するので今日は一つ見学ということで・・・」などと言って体育教師から嫌な顔をされるといった感じの青春時代を過ごしました。小学校を卒業して相当久しく、以降はスポーツらしきことといえばピアノやキーボードくらいでしょうか?

だがしかし、“やる”のと“観る”のはまた別の話だったりもするわけで、実は女子バレーボールファン歴32年!!を誇ります。そう、忘れもしないバルセロナオリンピック、テレビでは同世代の少年たちがローラースケートを履いてバルセロナオリンピック宣伝ソングかなんかを歌っちゃっていた時代。そうそう、まだ40歳前後だった若き坂本龍一氏が指揮してたっけ。そんなバルセロナオリンピック。

ちょうどその時期(オリンピック開催期間)、祖母と母が箱根に旅行に行くという。「あんたも行かない?」と誘われるが、当然断る。「じゃあ、これで好きなものでも食べといて」と小遣いなど貰い、「これはしめしめ」とバーンスタインが指揮するマーラーの3番、カルロス・クライバーがシカゴ響を指揮する海賊版CDなんかを新宿の小田急ハルク内のCDショップで購入し、帰宅するとドミノピザの宅配を頼むというかなり満足度高めなお留守番。で、とりあえずテレビを点けるという90年代初頭的お約束(そう、時はまだテレビ全盛期・・・そうそう、トレンディドラマなんてのも流行っていたっけ)。

そこでたまたま出会ったのが女子バレーボールのアメリカ戦。ゴールデンタイムのテレビで放送されていたぐらいだから日本戦だったのだろうが、正直、アメリカ戦としか覚えていない。と言うのも、セッターのゼッターランド陽子なる奇妙な名前をした人物と、比較的小柄な印象のアメリカ人選手(名前は忘れた)がなかなかの美人だったから。ほぼその二人を肴?にピザを食すという超インドア派的感性(笑)

まあ、そんなこんなでバレーボールを観るようになった私。まあ、その後、日本戦を中心に観て行くことになるわけだけれども、この頃、ちょうど中田久美の引退する時期で、山内美加なんていう大柄な美人さんが宝塚の男役的人気を博していた頃。個人的にはユニチカの佐伯美香さんのファンでした。駒沢や代々木、東京体育館にもよく通ったなあ。

一時期(20代前半)なんか、スポーツ科学の本なんか買い込んじゃって、真剣にバレーボールのアナリストみたいな仕事がしてみたいと考え(と言うか、正確には一瞬頭をよぎり)、筑波大に入り直してスポーツ科学かなんか勉強し直そうかと思ったぐらい。作曲の出来るアナリスト、新しいでしょ? まあ、つくばが遠いのですぐに諦めたけど(笑)遠いところに毎日通うのはちょっと・・・ほら、超インドア派だから。

そうそう、その後もウチの事務所にやってくる某大手保険屋外交のお兄さん(僕より1つか2つ下。当時は入社1年目の新入社員・・・偉くなってるかなあ、北海道出身のN君)、彼の妹さんがVリーグの現役選手だったりなんかしたもんだから「純さん、今度試合一緒に行きます? 実はまだ妹の試合(とは言っても、彼女は1年目かなんかの新人選手だったのでベンチを温めるのみで出場機会はなし)一度も観に行ったことがないんで、良かったら一緒に行きません?」などと誘われ関係者席で観せてもらったり、また別の日(代々木か東京体育館のどちらかだったと思う)には、会場に元力士タレントで旅系やグルメ系のバラエティ番組でご活躍されていた荒勢さん(母が芸能関係の仕事だったもので、その繋がりの知り合いだった)が偶然いらして、「よかったら全日本の監督紹介してあげるよ!」と当時の全日本女子バレーボール監督と会場で名刺交換させて頂いたり(笑)これぞ超インドア派(別名”心のスポーツマン”)・・・である私・・・の”スポーツと私”的青春時代の思い出というものです。自らは心と頭のみを働かせ、身体は一切動かすことなく、思いっきり中心のギリギリ周辺、薄皮一枚付近を彷徨うという(笑)

まあ、それはともかく、昔から映画(すでにその時期、主にレンタルビデオでしたが)を観るならパッケージの女優さんが可愛い作品を選ぶという揺るぎない基準を持つ私・・・だからアナ・トレント(名作『ミツバチのささやき』の子役として有名。58歳の現在も女優としてスペインを中心に活躍)が十代の頃に出演した『エル・ニド』など、マニアックなヨーロッパ映画を結構観ている。そんなわけで、当然、スポーツなんかも先ずは“可愛い選手”で選ぶ。

仕事で関わってきたせい(反動)もあるが、個人的にはアイドルなんてものには全く興味がないし、韓流アイドルなんか見た日にゃ、みんな同じ顔に見えてしまう私。「このグループ、みんな鼻の形同じだなあ、かかりつけの病院でもあるんだろうな」などと若干?の意地悪な目線、お得意の“薮睨み”発動。

ところがだ、そこいくとスポーツ選手(もちろん女子)ってのはいいねえ。少なくとも試合中は真剣。当然、皆、鼻の形も異なる。中学生の頃(人生で最も輝かしき感性を有していたあの頃)に憧れた女子の感じがそこにはある(ちなみに中学生当時、実際にスポーツ系女子に憧れた経験はない)。まあ、イメージの問題ね。とっくの昔に失われた“美化された過去”とでも言おうか・・・。

そんなこんなで今回のオリンピック注目の選手はバドミントン女子ダブルス、シダマツペアの志田千晴選手と卓球の早田ひな選手。もちろん、バレーボールは言うまでもなく注目です。

実はここのところ寝不足で体調が悪い。なんせ開会式とバドミントン女子ダブルス(シダマツペア出場)の第1試合が日本だと夜中の3時過ぎに放送されるもんだから、その2日間ほとんど寝ていない。

だが本日(執筆日2024年7月29日)、29日バドミントン女子ダブルス(もちろんシダマツ!)は16時過ぎからの放送という誠にありがたいスケジュール。そこで、どうせなら当コラム(誤解の無いように言っておきますが、これは仕事です!)とパリ五輪を連動させて一石二鳥。酒を呑みながらバドミントン観戦と洒落込もうではないかと。

さて、夕方とは言え今の時期は結構真っ昼間状態。で、シダマツとくれば「何の酒?」と考えたところ、「そういえば、茉莉花のジャスミン茶割りセットを提供して頂いていたなあ」と・・・なんてのはちょっと嘘で、実は茉莉花を先日ご提供頂き、缶入り茉莉花の方はすでにお味見済み。で、感想はといえば、酒呑み的には“ほぼジャスミン茶”だなあと。つまり、あまりガツンとこない。とは言え、アルコールを感じないわけでも無いといったファーストインプレッション。

ところが数日後、何故だか「この暑い日中、冷房の効いた部屋でオリンピック中継でも観ながら冷えた茉莉花でも呑んだらさぞさっぱりするだろうなあ」などと身体から“茉莉花を欲する声”が聞こえて来たのである。

「それでは、何に合わせる?」と我が身体に聞き返してみたところ、「あまり味が強いと茉莉花の清涼感が打ち消されちゃうかもしれないから、それこそお茶の代わりに呑んでみたら?茶菓子かなんか用意してさあ」などという回答が返って来たもんだから、「それじゃあ、せっかくだから“ちょっぴり中華風寄りなデザート”とでも合わせて“3時のおやつ”的に洒落込んでみようかしら」とあいなった次第であります。この“中華風寄り”の伏線に、先(前回)にご紹介した八角地炉利の存在があったのは言うまでもない。あの“八角”と“ガラス”に和の精神に刻み込まれた異国、すなわち中華な文化の面影を見出してしまうのは私だけだろうか?

まあ、そんなこんなで、ちょうど本日、16時過ぎからシダマツペアの中継があるので、ちょっと遅めの“3時のおやつ”ということで。ジャスミン茶の爽やかさと、シダマツペアの爽やかさが良い感じのマリアージュを醸し出すのではないかという“期待”というか“閃き”のようなものもあったりして。

そんなわけで、若干中華風寄り?(多分に思い込み含む)お茶菓子、数種用意してみました。杏仁豆腐、胡麻団子(厳密には“金ゴマ大福”なる商品)、シャインマスカットと巨峰の葛くず餅(シャインマスカット味と巨峰味の羊羹入りくず餅)、月餅の4種。

結論から申しますと、胡麻団子との相性がバッチリ! もちろん杏仁豆腐じゃダメというわけではないのだが・・・。

で、月餅だと月餅の餡の強さ?が勝ってしまうかな。月餅ぐらい甘さが強いと個人的にはコーヒーなんかの方が良いかと・・・まあ、普通は“緑茶”とか“ほうじ茶”とか言うところなんだろうけど。

くず餅は・・・別に合わなくはなかったけど、普通の餡子入りを選んだ方が正解だったかな?と思われます。茉莉花にシャインマスカット羊羹&巨峰羊羹入りを合わせた場合、例えるなら“平行線”とでも申しましょうか・・・まあ、そんな感じ。

「な〜んだ、胡麻団子しか合わなかったのか!」と早合点されては困る。こうしたことは、そもそも私に“甘いもの”の何が分かるのか?という前提を加味して考えねばなるまい。もちろん、“おばあちゃん子の三文安”であるところのこの私が、“甘いもの”に関して何らかの一家言を持ち合わせていないとも限らない。

というわけで、この中(今回用意した茶菓子)で言えば、最初に食した(一番初めに茉莉花とマリアージュした)胡麻団子(金ゴマ大福)がベストマッチだったかなと。まあ、こうした“言い方”ならば、より正確なところを表現できるのではないだろうか?などと思う次第であります。あとは皆さんの更なるマリアージュの発見に期待するとして・・・。

兎にも角にも、今回の実験?の結果、一つ言えることは、茉莉花と茶菓子の親和性は高いという点。特に、“甘いもの”と合わせるのならば、缶の茉莉花(最初から茉莉花とジャスミン茶がブレンドされているもの)がベストかと。正直、最初は「ちょっとアルコール感が弱いなあ」と感じないでもなかったのだが、今回の実験?を通し、もしかしたら「これがベストなブレンドなのかも?」と思うに至った次第であります、ハイ。で、もう少し味の強い食事と合わせるのならば、茉莉花とジャスミン茶を自分で自由にブレンドする方が“より自分の好みに合わせる”という意味で良い選択かと思われます。いずれにしろ、あとは好みの問題。

とりあえず、基準値?として、すでにジャスミン茶とブレンド済みであるところの“缶”の茉莉花を試してみるのがオススメです。もちろん、酒呑みの矜恃としては、自ら茉莉花とジャスミン茶をブレンドしてみることも忘れてはなりません。

いやあ〜、夏バテにはなんといっても“清涼感”ですよ! というわけで、この時期の酒と酒器、茉莉花のジャスミン茶割り&八角地炉利がベストマッチング!

3時のおやつ(ないしは “昼間のオリンピック観戦”)はこれに決まり!

ジャスミン焼酎 茉莉花

本日のお酒は「サントリー」から発売中の「ジャスミン焼酎 茉莉花」(500ml瓶/660円)。中国のジャスミン茶葉「銀毫(ぎんごう)」からつくった爽やかな香りの焼酎乙類と、すっきりした後口の焼酎甲類をあわせて仕上げているそう。

軽やかで飲みやすく、お酒初心者の方にも飲みやすいはず。ジャスミン茶割やソーダ割など、様々な飲み方でお楽しみ頂けます。

「茉莉花〈ジャスミン茶割・JJ〉」(335ml缶/167円)は「ジャスミン焼酎〈茉莉花〉」に合うように3種の異なる特徴の茶葉をブレンドし抽出したジャスミン茶を使用。簡単にバランスのいい茉莉花のジャスミン茶割が楽しめます。

関口 純/音楽家&劇作・演出家

大衆社会という名の戦場で、その“住処”を鉄壁の要塞と化すことに情熱を注ぎ、かつ、“一人呑み”という名の作戦会議において“食”という名の世界地図を広げることを以ってして戦士の休息とする文士、またある時はミューズの女神に色目をつかいながらもバッカスの宮殿で音楽を奏でる宮廷楽士を下野して地上に舞い降りた吟遊詩人。

芸術を生業とする一家に生まれ、幼少よりピアノ、作曲、演出などを学ぶ。その後、日本テレビ音楽(株)顧問(サウンドプロデューサー&事業開発アドヴァイザー兼任)、楽劇座芸術監督、法政大学地域創造システム研究所特任研究員など。音楽から演劇、果ては研究活動に至るまで「止まれば死ぬ」を人生のコンセプトに“常に”吟遊詩人的人生の真っ最中。

※本文中の価格は希望小売価格・税抜です。

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参考リンク:サントリーAmazon
執筆・撮影:関口純
(c)Rrose Sélavy

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